染と織、三人の手から生まれる布の物語。
本展では、前橋友禅の有馬国雄、上田紬の小岩井カリナ、美濃友禅の河村尚江による三人展を開催します。それぞれの土地に根付いた技法を受け継ぎながらも、現代の暮らしに寄り添う作品を生み出す三人。やわらかな色彩のストール、洗練されたバッグ、そして心に響く友禅の意匠──手に取ることで、その魅力をより深く感じていただけることでしょう。日本の伝統染織の「手仕事の美」を、ぜひご高覧下さい。
■有馬国雄 Arima kunio1953年、群馬県生まれ。
名古屋造形芸術短期大学日本画、同専攻科卒業、現在、名古屋造形大学。
名古屋で友禅染めを始める、28歳東京へ移り江戸友禅へ。
日本の着物問屋専属になり芸能人の着物を多く手掛ける。50歳でフリーになり、古典、グループ展を開催、東京、名古屋、京都、新潟さいたま、兵庫、沖縄博物館、ポーランドでは、日本人では初めて友禅染めの個展を3都市で開く
昨年はウズベキスタンで前橋友禅の作品を見ていただき、沖縄の方々は友禅染めを初めて見る方々に感動をしていただきました、
工房を前橋に移し、友禅教室を開き後進の指導にあたりながら着物や帯の制作に従事しています。
■小岩井カリナ Koiwai Karina長野県上田市出身。
かつては蚕種製造業、現在は染め・整経・機織りの全工程を行う上田紬の織元に生まれる。
高校卒業後、大学で中国語を専攻し北京外国語大学へ留学。大学を卒業後、劇団前進座付属養成所へ入所。1年後、劇団前進座へ入座。東京国立劇場、京都南座などの都市公演のほか地方巡演などに参加。
2004年、劇団を退座後、アイルランドへ短期留学。
ヨーロッパを旅する中で、日本文化の素晴らしさを肌で感じ実家の手織り上田紬の道に入る。
「見て楽しく、まとって楽しい」着物づくり。
全国伝統的工芸品展、日本民藝館展、シルク博物館展など、入選多数。
2016年2月、信州紬 総合部門 伝統工芸士に認定される
2023年、関東伝統工芸士作品コンクール 関東伝統工芸士会長賞受賞
■河村尚江 Kawamura Naoe
染色家、岐阜市出身。所属団体;光風会会員
多摩美術大学大学院修了後、1998年河村尚江デザイン事務所設立。2017年「美濃友禅」商標登録
芸術活動
2023~2024 出展 Maison et Objet Paris(フランス)
2023 個展 Espace Sorbonne 4(フランス)
2021 個展 岐阜県博物館(岐阜)
2018 個展 名古屋三越栄店(名古屋)
2017~2018 個展 Ashok Jain Gallery (ニューヨーク)
2017~2023 個展 ノリタケの森ギャラリー(名古屋)
2016~2019 日本クラフトデザイン展
2012~2023 光風会
1996〜1997 U.S JAPAN EXPO(ロサンゼルス)
受賞歴
2021 第25回オアシス2021「大阪市長賞」(大阪)
2019 光風会 「光風会会友賞」
2016 光風会 「奨励賞」
2013 ゴッホ生誕160年記念 ジャパン芸術祭 「金賞」(フランス)、光風会 「中日賞」
※最終日の5月11日(日)は15時までとなります。