美濃を代表する手描き絵付けの伝統技術を受け継ぐ芳洲窯。親子三代にわたり、手描き・手作りの技を継承し続けています。土岐市無形文化財保持者・加藤芳洲によって築窯されてから約60年。現在も工房では、和田一人さん、凌空さんの親子がひとつひとつ手作業で作り上げ、手の温もりを感じられる作品を生み出しています。本展では、芳洲窯の技と美をじっくりとご堪能いただけます。ぜひ、この機会にご高覧下さい。
【陶歴】
■和田一人 -Wada Hitori-
『土岐市無形文化財保持者 加藤芳州』が築窯して六〇年ほどの歳月がたつ今でも
工房では当時からの手描き手作りを守り熟練した職人〜陶画工・陶工〜が手の温もりを感じられるようにとひとつひとつ手で作り上げています。
また、わたしたちの工房の器は古典を踏襲し生き生きとした筆の冴えがあり呉須染付の濃淡も美しく赤絵の力強い醍醐味もありとそれぞれに楽しめるものばかりです。
1952 岐阜県土岐市に生まれる
1971 父であり、土岐市無形文化財 染付師 故加藤芳州に師事
表千家指定作家 故野中春清に師事
1973 大阪近鉄百貨店にて親子展
1974 日本画府展 入選
1978 名古屋三越にて親子展
1979 名古屋松坂屋本店にて親子展
1980 商社染付のデザインに従事
1984 美濃陶画協会会員となる
1997 岐阜県多治見市意匠研究所講師として染付指導にあたる
2001 岐阜県土岐市セラテクノ土岐(陶磁器試験場)にて染付講座の指導
2009 市之倉さかづき美術館作陶館の講師に就任
現在に至る
■和田凌空 -Wada Shinogu-
和田一人の愛娘。祖父、母と比較されることも多く、周囲から期待される重圧を感じる中、筆を持つことを決めた。
芳州窯で母を支え続けている。自身の作品ではいわゆる伝統的な古染付などは描かない。
祖父や母にはない動物のふわりとした毛並みや柔らかな丸みを描き愛くるしさを表現することが持ち味となっている。
祖父や母の教えを守りつつ自身の道を切り開いている。
1985 岐阜県土岐市に生まれる
2008 京都造形芸術大学芸術学部美術工芸科日本画コース 卒業
2011 多治見工業高等学校専攻科 修了
2012 双和陶芸 芳洲窯にて母である和田一人に師事
2022 「陶画乞う和田一人展-芳洲窯三代賦-」ガレリア織部
現在 双和陶芸 芳洲窯(土岐市)にて勤務・制作
※最終日の3月30日(日)は17時までとなります。