ごあいさつ
この度、ギャラリー織部様のご厚意により、 「八事窯中村道年親子展」を開かせていただく運びとなりました。 名古屋・八事にて初代道年が八事窯を開いて百有余年、 私が五代道年を継いで二十五年。 そして、息子崇壱が備前での修行を終え 八事窯に戻って五年になります。 このような節目の年に親子揃って作品を並べられること、 それは私自身が父とは出来なかったことであり 感慨深く大変有り難く存じます。 同じ土・釉薬を使っていても私は私なり、彼は彼なりの個性があります。 どうぞ一つ一つ手にとって違いを感じてください。 作品を通して皆様との語らいの場となり、 ご指導ご鞭撻賜りましたら幸いと存じます。令和七年 長月
五代 道年
このたび、父・中村道年とともに
父である道年は長きにわたり 土と向き合い、確かな技と眼差しで 作品を造り続けてきた陶芸家です。 私、崇壱にとってその背中は 追いかけ続ける道標でもあります。 近くて遠い存在である父と こうして作品を並べられることに、 深い感謝とささやかな誇りを感じています。
お忙しい中とは存じますが、ぜひお運びいただき、 ご高覧賜れましたら幸いに存じます。
令和七年九月
中村崇壱
【プロフィール】
五代 中村道年 Donen Nakamura
1967年 三代目道年の長男として生まれる。 1990年 名古屋造形芸術短期大学卒業、在学中よリ父について楽焼に従事。 唐津焼、焼、中里重利先生に師事。 1992年 八事窯にもどる。 1997年 名古屋丸善ギャラリーにて、道年尼と共に「親子展」開催。 名古屋前田寿仙堂にて、「花生展」開催。 1998年 美術商が推薦する「若手作家三人展」に出品。(京都美術倶楽部) 2000年 名古屋丸栄画廊にて「親子三人展」開催。 横浜高島屋画廊にて「親子三人展」開催。 2001年 1月 五代目道年襲名。 9月 日本橋三越本店にて襲名記念展開催。 (2004年、07年、10年、13年、17年、20年、21年個展開催) 2002年 富山・富山懸護国神社にて個展。 横浜高島屋にて個展。 2008年 「千本桜の木」第三回植樹・文化交流使節団に参加。(中国南京市) 2009年 東京・神通静玩堂にて「第十四回同舟展」参加。 2010年 東京・京王百貨店新宿店にて個展。 4月 愛知県陶磁器資料館「名古屋の楽焼 八事窯中村道年への歩み」開催。 2012年 奈良・近鉄百貨店奈良店にて個展。(2020年) 2014年 名古屋・ジェイアール名古屋高島屋にて個展。(2017年、20年、25年) 2015年 インドネシア・ジャカルタにて「ジャパンファンデーション」参加。 2023年 名古屋・松坂屋名古屋店にて「八事窯開窯百年中村道年歴代展」開催。 2025年 福岡・福岡三越店にて個展。
中村崇壱
Takakazu Nakamura1995年 12月 五代目道年の長男として生まれる。 2018年 3月 京都造形芸術大学(現京都芸術大学)卒業。 4月 備前焼、山本雄一先生に師事。 2021年 4月 八事窯に戻る。 2022年 10月 「青美展2022」(主催:名古屋美術俱楽部)に出展。(2023年、24年) 11月 『やっとかめ文化祭』(主催:やっとかめ文化祭実行委員会) 「伝統を受け継ぐ次世代たちへ」に参加。 2023年 1月 「八事窯開窯百年中村道年歴代展」開催。(松坂屋名古屋店) 6月 「名城若葉會市県民茶会」(主催:かすが文化會)に出展。 2024年 3月 「八事窯五代中村道年·崇壱親子展」開催。(アートサロン光玄) 11月 「八事窯中村崇壱作陶展」開催。(ArtSalon 金工堂)
※最終日の10月2日(木)は15時までとなります。