ご主人の宮本茂利さんが成形、デザイン、企画をして、智子さんが絵付けをなさっています。古染付や九谷を手本にしつつ楽しくなる仕掛けや物語のある、染付や上絵のうつわが並びます。意外にも地元名古屋では初の展示となります。

「漆象」とは前衛芸術としての漆芸で、普段使いしやすい漆器を追い求めた山㟁さんのもう一つの顔です。毎日使いたい道具としての漆芸と表現としての漆芸の融合をご高覧ください。

更紗や唐子をモチーフにした異国情緒あふれる柄を、躍動感のある筆で楽しく描いた上絵が特徴の斎藤さん。小店では2年ぶり4回目の展示となりますが、回を重ねるごとに繊細になっていく描き込みに目をみはります。唐子の柔らかく晴れやかな笑顔をどうぞご高覧ください。

現代的かつ丁寧で素直なシルエット、ピンクやグレーのたおやかな優しい色合い、その中に凛とした力強さが共存している彼女の作品からは、現代社会に寄り添う志野のあり方への模索と、室町時代に可児・土岐で焼かれた志野への憧憬が感じられ、「伝統は革新の連続である」という言葉が想起されます。